[お話を伺った方]
保守管理部長 高橋 浩氏
紙や図面で管理する仕組みのままでは、時代に取り残される
導入前はどんな課題が
導入前は、ビル管理の実情について知るのは月に一度の報告書からだけでした。しかも上がってくる報告の内容についても記述形式がまちまちで、それぞれのビル管理の状況を横断的にみることがとても大変でした。ビルの管理スケジュールについては手帳を使っている担当者もいて、そもそも把握することが難しいという現状がありました。それぞれのビルの管理状況は、担当者が一番熟知していることもあり、まかせっきりになりがちな部分もありました。オーナーさんとの契約内容の違い、ビルの特性だったりと、管理の内容を標準化して業務を効率化することがなかなか難しい面も確かにあります。もちろん会社としてもスマホやタブレットを支給して、効率化を図ろうとしていたのですが、ものだけを与えても運用できるシステムがかけていたので、うまく活用できていないという現状がありました。IT化が進んでいる現代に、紙や図面で管理する仕組みのままでは、さすがに時代に取り残されると感じていました。
情報を共有することで、事前に予測したり対応の仕方などから学んだりといったことが可能に
Salesforce を導入されての実感は
期待していた書類関係の標準化については目標の80%ぐらいは達成できたのではと思います。現場から上がってくる懸案事項もスマホですぐ確認できます。県外の管理物件で設備機器から異音がするとか、エアコンの効きが良くないなどの情報を、いちいち連絡をもらわなくても、そういう情報がクラウド上で常にリアルタイムで把握できるのは、とてもありがたいですね。そうした情報は当然ほかの担当者とも共有されているので、自分が担当しているビルでも同様のことが起きるかもしれないと事前に予測したり、対応の仕方などから学んだりといったことが可能になりました。最初は期日管理と情報管理からやっていこうということでスタートして半年余りたちますが、ある程度達成しているのかなと。今後はそうしたデータをいかに活用していくかという、次のステップに踏み出していく時期に来ていると思います。
※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2018年4月当時のものです。