[お話を伺った方]
写真左から吉橋謙太郎経営企画部長、川上博之薬局長、味喜知子認知症担当看護師
低コストでのICT投資ができる時代に
導入を決めたきっかけは
吉橋:今後、ICTを活用した在宅医療のネットワークづくりを進めていく上で、各医療施設や介護施設の連携をどのようなICTツールを使って構築していくかが課題で
す。当院としては、その構築に関するノウハウの蓄積や実効性の検証を得るため、個人のコミュニケーションレベルの連携構築に秀でているLINEWORKSを取り入れ、先ずは院内でのネットワーク構築から始めようと考えたのが導入のきっかけです。一般のLINEと違い、LINE WORKSでやり取りした情報はネットワーク上で管理されているため携帯端末には残りません。なので、万が一端末を紛失しても情報が漏れる心配がありません。使い方もLINEとほぼ同様なので、使用方法を改めて説明することも少なく、誰でも直ぐに使うことができる使い勝手の良さも導入の大きなポイントですね。
導入後の印象は
吉橋:今回は検証のためのテスト的な意味合いから、認知症サポートチームに限定して導入しました。導入後まず感じたのが、職員同士のコミュニケーションがたいへん密になったことと、日々の申し送り事項や院内のカンファレンスで拾うことが難しかった、患者の日々の変化がより克明に把握でき、関係する職員がそうした情報をリアルタイムで共有できるという点ですね。これまでは患者の日々変化する状況はカンファレンスなど定期でしか情報共有できませんでしたが、LINE WORKSを導入したことで、患者を担当する看護師や職員がその都度気付いたことをLINE WORKSにアップできるので、情報共有の遅れが解消され、その後の対応もスピード感を持ってあたれるようになりました。以前はこうした情報共有は専用システムでないとできなかったので、導入となるととても大きな投資が必要でしたが、今ではLINE WORKSのような一般に使われているシステムが活用できるようになり、低コストでのICT投資ができる時代になりました。
※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2018年7月当時のものです。